モンゴルの優秀な若手を日本の大学院へ。JICAの「人材育成奨学計画」とは
日本・モンゴル国際家庭のShomonzです。
先日、モンゴルのニュースを読み漁っていたときに、こんな記事を見つけました。
その記事の中で、
日・モンゴル外相会談後、両大臣により、モンゴル若手行政官等の我が国大学院への留学支援を目的とする2.6億円の無償資金協力「人材育成奨学計画」に関する交換公文への署名が行われました。
という内容があり、「人材育成奨学計画」なるものがあるのを知りました。
2.6億円が動くこの事業はどんなものか、気になったのでお伝えします。
モンゴルの若手行政官等が大学院へ
「人材育成奨学計画」は、政府の「留学生受入10万人計画」の下、1999年度に設立された無償資金協力による留学生受入事業です。
モンゴルはもちろん、アジアやアフリカなど2021年までに19カ国から
将来を期待される若手行政官等を日本の大学院に留学させる制度です。
卒業後は、その専門知識を活かして、
社会・経済開発計画の立案や実施に、
そして日本との友好関係をより良くしてくれることを期待されています。
モンゴルからは2002年から受け入れが始まり、
2021年までに384名が修士課程、あるいは博士課程を通過しています。
モンゴルの若手達は何を学んでいるの?
「人材育成奨学計画」で日本に留学している学生たちは、
どんな分野を学んでいるのでしょうか?
2021年度は、下記分野を学んでいるそうです。
- 健全なマクロ経済の運営とガバナンス強化
- 公共財政管理の向上
- 活力ある市場経済の推進
- 環境と調和した均衡ある経済成長の実現
- 企業経営/産業政策
- 成長を支える質の高いインフラの整備
- 環境に優しい安全な都市の開発
モンゴルの場合は、自由主義経済に移行してからの課題解決に関する分野、
インフラ整備と環境対策の分野に焦点が当てられている印象ですね。
学ぶ分野については学生の希望ではなく、
モンゴルへの経済支援に関連のある分野、
あるいは課題のある分野と決められているそうです。
まとめ
日本とモンゴルの交流において、単なる留学だけでなく、
こうした国家レベルでの奨学制度があると思うと、
日本も頑張らないといけないなと思います。
しっかりと学んだ若手行政官が、将来のモンゴル発展の礎となればいいですね。