モンゴル人と飲み物
日本で伝統的な飲み物といえば何を思い浮かべますか?お茶や日本酒あたりが思い浮かぶと思いますが、モンゴルではどのような飲み物があるのでしょうか。今回はモンゴル人がよく飲む飲み物についてお話します。
スーテーツァイ(乳茶)
日本で飲むお茶とは別のレンガ状や丸形に固められた団茶を削って煮出し、そこに乳と少量の塩を加えたものです。
見た目はミルクティーですが、塩が入っているため日本で飲むミルクティーを想像して飲むと違和感がものすごいです(笑)。ですが、そうと知って飲んでいると不思議となれてくるもので、モンゴル料理店に行くとよく頼むようになりました。
モンゴルでは一日あたり一人平均2Lほどスーテーツァイを飲んでいると言われています。どの家でも魔法瓶にスーテーツァイを入れておいていつでも飲めるようにしており、急な来客でもすぐスーテーツァイを提供できるようにしています。
インスタントのスーテーツァイも販売されており、粉末をお湯に溶かすだけでスーテーツァイを味わうことができます。我が家にもお土産に頂いたインスタントのスーテーツァイがあり、時折飲んでいます。
アイラグ(馬乳酒)
アイラグは、冷やした馬の乳を乳酸菌と酵母で発酵させたお酒でアルコール度数は1%〜3%。モンゴルではお酒というよりも乳酸飲料という扱いで子供からお年寄りまで飲んでいます。
野菜が希少なモンゴルにおいてアイラグは貴重なビタミンCの補給源となっており、夏の約2ヶ月間に一日平均1L〜1.5L、人によっては3L飲んでいるといいます。
牛の革や胃袋でできたフフルと呼ばれる袋に馬の乳を入れ、そこに酒母として既に作ってある馬乳酒やあるいは代用品を加えて、数千回から1万回ほど撹拌した後一晩おいて作ります。
味は酸味が強く、独特な臭いがあります。モンゴルでは丼のような大きな器にいれてゴクゴクと飲んでいます。
アルヒ
モンゴル製のウォッカのことで、シミーン・アルヒとツァガーン・アルヒの2種類があります。
シミーン・アルヒは家畜の乳由来の蒸留酒で、発行させた酸乳を蒸留させて作ります。主に遊牧民が自家用に作っていました。
ツァガーン・アルヒは穀物由来の蒸留酒で現在、単に「アルヒ」といった場合はこちらのツァガーン・アルヒを指します。