モンゴル人の遊牧生活その1
モンゴルは、冬はマイナス40度にも達し、雨量が少なく乾燥しており、地下水も冷たく、農業には向いていないという自然環境にあります。そこでこの環境に適した生活様式として遊牧生活が営まれてきました。モンゴルでは2017年初頭時点で約6000万頭の家畜がいるそうです。人口が約300万人であると考えると、人の20倍もの家畜を飼っているということになります。すごいですよね!
朝の祈りとスーテーツァイ
遊牧民の一日は、まず水を汲みに行くところから始まります。組んできた水でお茶を淹れるのですが、普段飲まれているのが塩入のミルクティー「スーテーツァイ(сүүтэй цай)」です。このスーテーツァイを「天の神様、大地の神様ありがとうございます……」って言いながら、上下に向かって撒き、神様に感謝とともに一日のことを祈るのです。
乳搾りと放牧
朝食を済ませると家畜に餌を与えるため、放牧にでかけます。また、一部の家畜はすぐには放牧に行かずに乳搾りを行ったりもします。日本では乳搾りといえば牛乳がすぐに浮かびますが、モンゴルでは牛はもちろん、羊、山羊、馬、ラクダからも乳を絞って生活をしています。馬の乳からは馬乳酒を作れるため、夏場はよく絞るとのこと。因みに馬乳酒は夏限定の飲み物だそうです。