モンゴル人と冬
モンゴルの冬は大変厳しく、マイナス30度、40度にも達します。そのためか、日本から冬に旅行に行く人は少なく、情報もあまり多くはありません。そこで冬のモンゴルについて今日は語ってみたいと思います。
冬の気候
モンゴルにおいて冬の訪れは9月下旬ごろから始まり、10月に入れば雪も振り始めます。1月から2月にかけてがピークで、気温はマイナス30度、40度にまで下がります。3月〜4月にかけて寒さが和らぎ始め、やがて春を迎えます。
マイナス40度にさがるため、水を絞ったタオルを振り回すと凍る、バナナで釘が打てる、などと言った冗談ともとれる噂を聞いたことがあるかもしれません。噂の真相を確かめるためかはわかりませんが、実際どうなるのかを紹介してくれている方がいらっしゃったので、そちらも見てください。
防寒対策
このように厳しい冬を乗り越えるため、モンゴル人は様々に工夫して生活しています。
服装
まず、民族衣装であるデール。冬は中に毛皮を合わせたものを着用し、馬に乗る際は袖の折り返しを伸ばして手を保護します。立襟は冷たい風を遮って寒さから身を守ってくれます。
足元は革を使った厚手のブーツを着用し、ラクダの毛で編んだ靴下を履きます。
暖房
伝統的な移動式家屋であるゲルでは中央に設置されたストーブで暖をとります。家畜の糞を乾燥させたものを燃料にするのが伝統的なやり方ですが、現在は薪や石炭を燃やす人も多いです。
ウランバートルのゲル地区では石炭を燃やすことが多いため、その煙による空気汚染が深刻になっています。この問題を解決するため住宅整備計画が立てられ、進められているようです。
ウランバートル市内のマンションにおいては火力発電所で発電と同時にタービンを回し、ボイラーでお湯を沸かしてパイプラインで街の建物に送っています。所謂セントラルヒーティングなのです。
このように、冬の外は厳しい寒さではありますが、家の中はとても暖かく過ごしやすくなっています。遊牧生活において冬はほとんど仕事ができないため、家で過ごすことが多いそうです。モンゴル人は家族、兄弟の絆がとても強いのですが、こういったとこらからも来てるのかもしれないですね。